【SNAC2008】スタジオ写真フェア2008 (株)プロメディア主催 / セミナー・ワークショップ時間割 / 石田氏

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 「写真館はダサい」、兵庫県姫路市のイシダスタジオ3代目、石田直之さんは子供の頃からそう感じていたそうです。その石田さんが、これまでの節目に撮影する記念写真を超えて、カジュアルフォトを武器に新しいジャンルの開拓に挑戦しているのが2006年にオープンした「ism」です。
 七五三や成人式のような何かの記念日ではなく、いつもの表情を普段着で楽しく自然に、そしてオシャレに撮るカジュアルフォトを提案、「ism」はそんなスタジオですが、ほんとうにお客様は来るのでしょうか。
 そんなチャレンジのために、いままでの写真館とは違ったアプローチをとっています。
 まず、撮影は完全予約制。予約に合わせて、スタジオのコンセプト、商品、撮影時間などを細かに伝え、不安があればあらかじめ来店してもらいます。
 カジュアルフォトを撮影する家族へのアドバイスは 「 統一感」。洋服、アクセサリーなど、撮影当日のファッションに、そんな提案をすることで、コミュニケーションを深めていきます。こちら側が一方的に当てはめない、予約をもらったときからが「ism」の商品であるという考え方です。
 そしてカウンセリング。何度でも来てもらえるスタジオであるために、予算についても納得のいく対話を設けます。

 そして撮影。雑貨店と見間違うようなオシャレで自然光撮影をたっぷり取り入れたスタジオ、周辺の町中や公園が撮影ロケーションとなります。そして撮影カットはモニターでのセレクトの前に、ドラマ仕立てのスライドショーにしてプレゼンテーション、といったように、撮影システム全体が旧来の記念日写真スタイルの写真館とは異なっています。
 10年間で1000組のもブライダルスナップを撮影したという石田氏。家族をテーマにしたいとの強い思いからスタートした「ism」の集客力は、テクニックではありません。多くの人たちが潜在的に求めている、プロの手で撮られたい自然なポートレート、普段着の家族、そんな喜びに応えるカジュアルフォトという商品開発、予約から始まる撮影ストーリー、こうした新しい提案が、現代の消費者の心の琴線に触れ、それに呼応した顧客が集まってくるという集客力だといえるでしょう。
 型もの写真館の将来に不安を覚えている写真館、なかでもこれからの写真館のスタイルを革新していきたいと思っている次世代の人たちは、セミナー4で発想力に刺激を与えましょう。

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