スタジオアリスの集客力はすごい。多くの写真館は、スタジオアリスの進出によってダメージを受け、アリスの営業展開を快く思っていないのではないでしょうか。栃木県佐野市、田村写真館の2代目、田村英雄氏はスタジオアリスの成長から、まったく異なった発想へと行き着きました。
スタジオアリスは、旧態依然とした写真館業界の裏返しである、従来型の写真館に対するネガティブなイメージを改善払拭すれば、スタジオ写真は大きなビジネスに発展することができる、と田村氏はスタジオアリスからヒントを得たのです。
そして「マリア館」出店、さらに小山市に本格的チャペルと500着以上の衣装室、美容室、250坪の庭を備えたロケーションスタジオ「天使の森 小山店」を2000年に、さらに1,200坪の広大な敷地にチャペルと3つのスタジオを関連施設を備えた日本最大級のロケーションスタジオ 「天使の森 宇都宮ヴィレッジ」を2005年にオープン。まさに古い写真館を脱却して、夢ある撮影ビジネスの展開へと結びつけていきました。
これだけのビッグスタジオに、どれだけの顧客を呼び込んだらよいのでしょうか。佐野市13万人、小山市16万人、宇都宮市50万人。このなかで、七五三を撮影する10人に4人は、お金をかけても豊かな思い出を残しておきたいと考えている、田村氏はそう直感的に捉え、その層にターゲットを絞り込みました。
そうした顧客層の満足感に応えるために、時間と空間を楽しんでもらう映像ランドのようなスタジオ施設、そのなかでゆっくり思い出を残してもらうために家族によるスナップ撮影の自由、さらにほかの店ではかなえられないブランド衣装やオリジナル衣装による違いの満足感などを提供するようにしたのです。
もちろん、撮影商品にも独自性を生かすために、オリジナルのデザインアルバムやフレーム写真などを用意、結果的に60%がデザイン写真で占められるという狙いの的中によって、顧客単価のアップにも結びついています。
「 天使の森ファミリー会員」システムでは、ホームページに「うちのアルバム」という撮影商品を購入した会員の写真がスライドショーで楽しめ、遠隔の祖父母や友人にも見てもらえるシステムにするなどデジタル力も充分に機能させているのです。さらに会員向け広報誌の発行や、ラブリーフォト撮影会を開催するなど、さまざまな顧客親密度作戦が、口コミでの顧客拡大にも効果を現してきているのです。
すべての商品開発のキーワードは「独自化」として、顧客満足の追求で高収益構造を実現した田村写真館。時代にかなったすばらしい撮影ビジネスへ進みたい人は、セミナー3が聞き逃せません。